制服ひとつとっても。

[ 小さな星日記 ]

「制服」って言っても特別なのものでもないですが、うちのお店ではスタッフはみんな白いボタンダウンのシャツに開店記念で作ったオリジナルの手ぬぐいを頭に巻いております。フカザワが小さな青い星を刺繍してくれた紺色のエプロンは、主にキッチンスタッフ用の胸の前まであるものと、ホールスタッフ用の腰からのものと2種類。それに週末限定で僕がしているキッコーマン醤油の印字の入ったものがありますね。

ボタンダウンの白いシャツにしろ、手ぬぐいにしろ、オープン時に「こんな風に着なくてはならない」と決めたりはしませんでした。店長ミヤザキは襟はボタンで留めて、前はボタン2つまであけて、そして長袖であれば常に腕まくりしているし、フカザワは襟は留めず前はボタンひとつあけ、洗い物とかする時以外は出来るだけ袖は折らずに着てますし、僕はボタンダウンにボタンひとつだけ開襟で、腕まくり。えぇ、襟はきちんとボタンダウンしないと、なんだかちょっと落ち着かないかんじがしちゃうんですけど....って、それぞれ定番のスタイルがなんとなくあったりします。

僕ら3人以外の制服の着方も、ホントにおもしろいくらいみんなそれぞれ。
清水は襟は留めず、前はボタンはひとつも開けずに、しっかり上までとめているし(夏でも)、逆に土生ちんはと開襟の襟を立て、バッと2つボタンは外して(いや、3つってこと...ないよな??...って、でもそのくらい)、サンバもいいけどフラメンコでも踊り出しそうなくらいラテンな着こなし、ヒデキは言わずもがなの通年半袖でありますよ!(笑)

それ以外にも、手ぬぐいの巻き方と髪の出し方、エプロンの巻き方やヒモの結び方等々、とにかく同じものを着ても、全然違う着こなしだし、でもそれがそれぞれの個性、キャラクターにものすごく合ってるのがなんだかとてもおもしろい。もちろん引退した料理長も元アルバイトのテラシマさんにしても。

今年一年を振り返った時、やっぱりなにより大きかったのは、料理長の引退と、新たにスタッフを迎えて新体制になったことです。

実際うちの料理の味の土台を支えてくれているのは、料理長、その人の料理であり味なわけで、それを現場から失ってしまうこと。実の娘とはいえ、料理人としての経験は1年にもならない店長ミヤザキが実質的な料理長になるということ。そして新しいスタッフの能力に勤務可能な時間、だいたいちゃんとお給料を払えるのか?僕らと上手くやっていけるのか....

僕らが作ったこのお店。
僕らだけが好き勝手にやって、うまくいったりそうでもなかったり、儲かったり結構やばかったり....自分たちだけならそれでもよかったわけです。

でも自分たち以外の人の人生を巻き込むこと。
当然そこに責任も出てくるわけであります....自分たちがよかったらそれでいいというわけではないわけです。その人達がちゃんと生活出来るくらいのお給料だって払わなくちゃならないし、もちろんここでいい仕事をしてもらう環境を作ったり。

いや、びびってました(笑)。
店長ミヤザキやフカザワはそうでもないかもしれないけど、僕はもう大いにびびってました(苦笑....ナサケナイね)。

でもフタを開けたら、こんなにも素晴らしいスタッフに恵まれることになりました。新体制になり半年すぎた今、本当に適材適所、バツグンのチームワークでお店を回していけていることをとてもとてもうれしく、そして誇らしくも思います。
本当にどうもありがとう>スタッフのみなさん。

今までは僕と店長ミヤザキ、そしてフカザワの個性で回してきた、リトルスターレストラン。でも来年はもっともっとスタッフそれぞれの個性が出ればいい。ヒデキや清水さん、そしてパートタイムのスタッフ。もちろん僕らもですけど、それこそ、制服の着こなしが全然違うような、そのそれぞれの違った個性。

リトルスターレストランのヒト、ではなく、ちゃんと別々の名前を持ったひとりひとりのキャラクターが、うちのお店に色を加えてくれればいい....そうゆう意味で、ある程度のソロ活動が活発になって、それをフィードバックしつつ、お店が変化していけばいいな、と。

今のスタッフとなら、それが出来る気がします。

さて、そんなスタッフみんなと、これからここで忘年会です。
お店のスタッフもですが、ずっと外部から僕らをサポートしてくれている人々を呼んで、うちのお店で、貸切の宴会です(笑)。

みなさんもどうぞ、よいお歳を。

そして、ありがとう、2005年。

また来年まで、ちゃお!

 
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