ヒデキが僕らに残してくれたもの。

[ 小さな星日記 ]

Hideki Otome今日の夕方、卒業したばかりでありますが.....あれこれ書類にサインなどもらわなくちゃならないこともあって、ヒデキがお店に顔を出してくれました。まだまだうちを卒業したばかりですし、彼的にもまだそんな実感がないみたいなかんじではありましたが、でも.....当たり前ですけど、うちに来たところで制服に着替えるわけでもないわけで....え!なんにもしないでそのまま帰っちゃうの!....って当たり前ですよね、えぇ、そうですよね(笑)。

と、そのヒデキ、かわいい後輩スタッフのガヮちゃん、黒ちゃんに一本づつ....それぞれの名前の入った新しい包丁をプレゼントしてくれました.....特に黒ちゃんは左利きなので、ちゃんと左利き用の包丁.....ありがとう、ヒデキ。その気持ちが一番うれしいね。

ヒデキの跡を継いで、ますます二人ががんばってくれるでしょう。

と、そんなヒデキから、みなさんへ卒業のご挨拶がございます。

元厨房スタッフのヒデキです。
去る9月30日をもって、リトル・スター・レストランを卒業させていただくことになりました。

2年半という短い間でしたが、無事に勤め上げることが出来たのは実に多くのお客様、そしてスタッフに支えられたおかげです。
本当に感謝の言葉もありません。

お客様にもたずねられましたが、今後については....
夢でもある自分のお店を持つために、色々と準備したいと思っています。

勤め初めの頃は、お店を手伝いながら勉強して....とも考えていましたが、手伝っているうちに考え方が変わってきました。
とにかく、自分で動かなきゃダメだと。
店長ミヤザキやokayan、ケイコちゃんに比べて自分が一番足りないものは、何かを成し遂げようとする、「熱さ」。
飲食経験は3人より自分の方が長いのですが、とにかく「自分でやっている人にはかなわない」と痛感させられました。

いままで漠然としていた、「やりたかったこと」を見つめなおし、それに向かうために、引退を決意したのです。
店長ミヤザキとは、最初に「最低でも3年」勤務するという約束があったこともあり、それを破るというのもとても心苦しいものがあったのですが....自分の思いを抱え込んだままではいけないと思い、打ち明けたところ、快く酌んでくれました。

リトル・スター・レストランでは多くのことを学びました。
特に感じたのが、お客様とのつながりをとても大事にしていること。
これまでもいくつかのお店を経験してきましたが、このお店ほどお客様に愛されているお店は無かったと思います。
それを実感できたのが、ミヤザキとokayanの結婚式。
2人が、そしてケイコちゃんをはじめお店のスタッフが築き上げてきたものを、この目で見ることが出来たのは、これまでの人生の中でも得がたい経験でした。
本当に色々といい勉強をさせていただいたにもかかわらず、自分がお店に残せたことはあまり無いような気もしたのですが.....最後の3日間のヒデキ祭りでは多くのお客様に声を掛けていただき、自分が居たことが微力ながらもこうしてお客様に伝わっていたことが何よりも嬉しく思います。
お客様から、そしてスタッフから頂いた「気持ち」を胸に、いつか自分のお店で、リトル・スター・レストランに負けないおもてなしが出来るよう、精一杯頑張りたいと思います。
そして、素晴らしい新スタッフを迎えたリトル・スター・レストランのさらなる発展を心より願っています。

皆様、本当にありがとうございました!
2007年10月3日 ヒデキ

えー、ほんとうにお疲れ様でした>ヒデキ。

オープン当初料理長を務めてくれた店長ミヤザキ母、ミヤザキヨウコの引退に直面したリトル・スター・レストラン....それをえいやと救ってくれたのがヒデキでしたね.....でも、それは単純に料理長の代わりの人材が入ってきたというより.....今思えば、次のステップへ進むための大きなメンバーチェンジでした。

ちょうどその頃、ランチもだいぶお客さんが増え....ランチのホールも一人必要だろうと、それで清水が加わってくれ....週末の夜も....とテラシマさんが加わり.....と、オープンから閑古鳥が鳴き続けたうちに、ようやく少しづつお客さんが増えてきた.....そのお客さんが増えるタイミングでヒデキが入ってきてくれた。

飲食業の長いヒデキの作業の早さ......それによって仕込みの時間の短縮に、さらに量もこなせる.....もしもあの時彼のスピードがなかったら....増え始めたお客さんに、十分なクオリティやスピードでお応えすることが出来なかっただろうし、それによって.....結局評判を落としたかもしれない。

それを考えると、ヒデキのスピードが僕らを次のステージに押し上げてくれたとも言えます。

それだけでなく.....店長ミヤザキにフカザワ、そしてワタクシokayan、オーナー3人と同じ労働時間....週6日、一日15時間強の仕事を少ないお給料でもくもくとこなしてくれました.....1日だって休まなかったですからね。僕らは自分のお店だから、どんなに条件が悪くてもがんばるしかないけれど....って考えると、ホントにヒデキはすごいと思うし.....ヒデキ以外に、そんな条件で働いてくれる人はいなかったでしょう。そうゆう意味でも彼なしには今のリトル・スター・レストランはあり得なかったと言えます。

ヒデキが辞めたいと言った時、正直.....来るべき時が来たなと思いましたけど、でも、ヒデキが辞めると言い出さなければ、厨房もガヮちゃんー黒ちゃんの一部シフト制に移行できなかっただろうし、そうやってキッチンのスタッフが増えることによって、いろんなトラブルに対してフレキシブルに対応できるようになる.....今までだったらヒデキなり、店長ミヤザキなりが休まなくてはならない時.....お店を開けるのがかなり困難だっただろうけど....今ならきっとなんとかなる。

そうやって、ヒデキが辞めていくことで、
僕らは次のステージに上がらなくちゃならない。

そして、ヒデキはヒデキで、また次のステージへ。

そう遠くない将来、ヒデキのお店で....スタッフみんなで飲んだくれるのを楽しみにしています。

お疲れさまでした。
そして、この2年半、いっしょに仕事が出来てとても楽しかったです。
うちのスタッフでいてくれて、本当にどうもありがとう。

okayan

 
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