伝えたいことを、伝えるまで。

今年に入ってから、ほとんどの定休日を山本さんからのインタビューにお答えすることに費やし、3人で力を合わせてやってきました。そのインタビューをもとに、山本さんが書いてくれた草稿に赤を入れて、ブラッシュアップしていく作業が7月頃からはじまりました。

山本さんは私たちのことを一番よく分かってくれているライターさんであります。お客様であり、今は友人でもある...だから大丈夫だろう、という甘えがお互いに、少しずつあったのじゃないかと思います。聞かれたことを答える、というインタビュー形式での取材を、山本さんが一人称で書き直す、という手法もきっと大変だったろうと思います。
でもとりあえず、草稿で一人称で話しているミヤザキは、まだまだミヤザキにはほど遠かった...もちろんokayanも(笑)。もちろん、山本さんだって、一発で決まるように書いたのではなく、まずは全体の流れを分かりやすく、書いてくれたわけです。山本さんが作ってくれた仮縫いの「ミヤザキのぬいぐるみ」に、血を通わせるのが私たちの仕事でした。

インタビュー形式での取材だったこともあり、ざっくばらんに話をしたことで、気楽に楽しく話せたこと、そして3人で話すことでふくらんでいったことも多々ありましたが、逆にインタビュー形式の取材の弊害もありました。たとえば「メニューづくりは大変ですか?」と聞かれ「大変です」と答えたとき、文章になると「メニューづくりは大変です」と私が話すことになってしまう。でも、本当の気持ちは「大変です」より「楽しいです」が強かったり、「やりがいのある仕事です」だったりする。ただ、私たちが友人である山本さんなら「分かってくれるだろう」と深く考えず、その場のフィーリングで安易に口にした言葉が、本文にそのまま反映されてしまったりもするということを、草稿を見て実感しました。このままでは、本当にいいたいことは伝わらない!

インタビューで話した「話し言葉」ならではの言い回しを整えたり、微妙なニュアンスを修正したり、思い出したエピソードを追加したり、逆に冗長な部分は削除したり...。私たちが伝えたいことをより強化し、無駄はそぎ落としていく...無駄に思えるようでも、その物語(とあえて言いますが)の中の風景を見せるために必要な無駄は残していく...。単なる店作りのHOW TO本ではないので、ゴリゴリと実務や思想だけを述べてもおもしろくない。編集の宮後さんからは「二人の生き方本だと思って下さい」と方向性が示されたので、私たちの生きる上で大切にしている部分本筋には関係なくても、おいしい道草は食っていこう!という気持ちで、ガンガン赤を入れました。山本さんは途方に暮れたに違いありません(笑)

でも私たちも、毎日15時間働いた後に「リトスタ本残業」と称して居残りで原稿を読み込んだり、赤を入れたり。もちろん定休日もリトスタ本とは切って

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